今回、種子島に帰って来た福元さんと屋久島に移って来た木全さんのお二人にお話を伺いました。お二人の取材を通して感じられたのは、自分の人生にとって何が大切なのかに気づき、自分の人生を自分の足で歩んでいる人はイキイキと輝いているということです。
島での生活は不便を感じることがあるかもしれません。しかし、「ここ」にしかないモノやコト、「ここ」でしか味わえない体験があります。
あなたはどんな人生を、誰と、何を大切にして生きたいですか?
そんな問いに答えが見つからなかったとき、このお二人のお話を聞いてみてください。
そのヒントが得られるかもしれません。
種子島出身。
2024年に東京より帰郷。
実家の農業を引き継ぎ、安納芋、米、
供花用のヒサカキなどを生産。
高校卒業と同時に島を離れて国家公務員として働いていました。
元々島を離れたときから50歳になるまでには、帰ってこようという気持ちがありました。
島を出た人は2〜3年で帰る人と、定年後に帰る人が多いと聞きます。
私みたいに定年までまだ余裕がある人のケースは珍しいのかなと思いますね。ただ、できるだけ早く帰りたいという気持ちはありました。
京都から大阪などを経て、最後は東京で勤務していました。
種子島と同じぐらいの年月を大阪で過ごしたんですが、すごく活気があり、人情もある素晴らしい場所でした。でも、自分の中では、やはり種子島の良さにはかないませんでしたね。
高校卒業と同時に島を離れて国家公務員として働いていました。
元々島を離れたときから50歳になるまでには、帰ってこようという気持ちがありました。
毎年、夏休みや正月などに種子島へ帰省し、その時に実家の農業の手伝いなどをするのですが、両親も歳を重ね、農作業などの負担を考えると、定年を待ってからでは遅いのではないかと思い、上の子どもが就職して手を離れたタイミングで帰郷しようと決めました。
下の子はまだ小学生なんですが、妻も種子島で子育てをしたいという気持ちもあり、わりとスムーズに話が進んだと思います。
まずは実家の農業をしっかりと引き継ぎたいと考えています。
今は、種子島の特産品である安納芋、米、供花用のヒサカキを主に作っています。
その他にも狩猟や漁業、地域の活性化につながる活動などもやっていきたいなって考えています。
種子島には海も山もあるので、美しい自然を生かした、いろんなことにチャレンジしたいですね。今は何でもやりたいって気持ちです。
勤めているときは、ある一定の期間だけ帰ってきて、また仕事場のある土地へ戻るってことの繰り返しだったんですが、今は定住を心に決め、どこにも行かなくてもいいっていう安心感、安堵感に満ちあふれています。
生まれた土地にどっしりと腰をおろして、自分のいるべき場所はやはりここだったのだと、改めて感じています。
いろんな土地を経験してきましたが、やはり種子島がいちばん「よか」です。
2012年に大阪府より移住。
子育てをしながらオーダーメイドケーキ専門店「工房noko」を経営。
大阪で就職したんですが、仕事やプライベートなどで抱えるストレスで、体調を崩した時期があり、少し大阪を離れようと考え、リゾート地でのバイトをいくつか経験しました。
地元を離れて暮らすことには慣れていたので、意外とすんなりと移住を決断することができたと思います。
結婚や妊娠を期に、自然豊かな場所で子育てがしたいという気持ちが芽生え、いろいろ検討した結果、屋久島への移住を決めました。
移住にあたっては下見を行い、地元の方ともお話させていただいて、なんとかやっていけるかなと思ったので踏み切りました。
子育てに関しては、特に不便なところはなくて、むしろ海や山などの自然の中で、遊びをとおしてのびのびと過ごせる素晴らしい環境だと思います。
子どもが学校から帰ったら、近くの川や海で一緒に遊んでいます。
友達のお母さんからは「島の子より島っ子だね」とよく言われます。
はじめは趣味だったお菓子づくりでしたが、SNSなどで評判が広がり、思い切ってお店を開くことを決心しました。
注文をいただいた人にお話を伺い、一人一人のことを想いながら作らせてもらっています。
何か行動を起こそうとするとき不安や恐怖、リスクがつきものです。それでも勇気を出して一歩踏み出して、その先にある悩みもがく日々が輝く瞬間なのではないかなと感じています。
屋久島に移住する際に困ったことと言えば、理想にあった住む場所がなかなか見つからなかったということです。
不動産屋さんはあるのですが、そこはなかなか苦労するところだと思います。
屋久島はまだお店なども少ないので、何かを始めたいと思っている人にとっては、まだまだチャレンジする価値はあるんじゃないかと思いますね。
歴史と自然が調和する種子島。1543年に鉄砲が伝来した地として日本史に名を刻み、今でも鉄砲館や史跡でその歴史を感じられます。
また、亜熱帯の温暖な気候で美しいビーチや山々が広がり、サーフィン、ダイビング、トレッキングなどのアクティビティが豊富です。
さらに、島内には日本最大の大型ロケット発射場があり、ロケットの打ち上げが見られるなど、宇宙に関する貴重な体験も可能。豊かな自然と、古代から現代まで続く歴史・科学のロマンを同時に味わえる、特別な場所です。
島全体が豊かな生態系をもち、自然の宝庫とされる屋久島。樹齢1000年以上とされる屋久杉が象徴的で、神秘的な森は訪れる人々を魅了します。
また、九州最高峰の宮之浦岳をはじめ、標高1800メートル級の山々が連なることから「洋上アルプス」の異名をもち、ひと月に35日雨が降ると言われるほど雨が多く、水資源も豊富です。ハイキングやトレッキングに最適な環境であり、初心者から上級者まで楽しめるコースが整備されています。
さらに、温泉や海でのアクティビティも充実しており、自然と共に暮らしながらリフレッシュできる魅力的な場所です。
口永良部島(くちのえらぶじま)は、豊かな自然と温泉に恵まれた火山島です。活発な火山活動が見られる新岳は、独特の景観を生み出し、迫力ある自然の息吹を感じられるスポットとして人気です。
また、島内には温泉が点在しており、海を眺めながらの露天風呂や、地域の人々と触れ合える共同浴場も楽しめます。漁業が盛んで、新鮮な海産物が味わえるほか、島全体がのどかな時間に包まれており、訪れる人々に安らぎと非日常を提供します。自然の力強さと温かい人々に出会える、魅力あふれる島です。
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